Lucid Virtuの省電力機能を使う

6シリーズマザーの頃から広く知られるようになったLucid Virtuですが現在販売されている7シリーズマザーでも使用することができます。用途により2つに分類されています。

・i-mode
グラフィックス処理負荷が低い場合はCPU内蔵グラフィックスを使用して消費電力を抑える。負荷がかかった場合にはグラフィックスボードに切り替えて処理を行う。

・d-mode
常時グラフィックスカードを使い処理を行うがエンコード時においてはCPU内蔵グラフィックスの機能であるQSVを利用する。

今まではどちらか一方のグラフィックス機能を使うともう片一方は使用出来なくなってしまいました。それを共存させ、切り替えて使うことにより省電力性やパフォーマンスを高めるもののようです。

私はDH77KCにRADEON HD 5750挿して使用していましたが通常使用においてはCorei7 2600Kの内蔵グラフィックス(HD Graphics 3000)で十分なのでi-modeを使用してみることにしました。

i-modeを使用する手順としては…
1.BIOSにて内蔵、単体グラフィックス両方を使用可能にして内蔵側をプライマリに設定。
2.マザー側にケーブルを繋げる。
3.内蔵、単体両方のグラフィックスドライバをインストールする。
4.Lucid Virtuソフトウェアをインストールする。

これで準備完了です。
(d-modeでは2.の手順で単体グラフィックスをプライマリにしてグラフィックスボードにケーブルを繋ぎます。)

Virtuのソフトウェアで単体グラフィックスを動作させるアプリケーションを登録することができ、動作時にはVirtuのロゴが出現するので確認できます。

というわけでLucid Virtu i-mode使用前、使用後で消費電力を計測してみました。

構成
CPU:Intel Core i7 2600K (HD Graphics 3000)
M/B:DH77KC
G/B:RADEON HD 5750 (玄人志向)
RAM:SuperTalent DDR3-1333 4Gx2 (Micronチップ)
SSD:THNS064GG2BBAA
SSD:intel X25-V 40GB
ODD:BDR-203 (BRPI816FBSBK)
PSU:SilverStone 850W (SSTST85FP)
Windows7 64bit

・使用前(HD G 3000はオフ、RADEON HD 5750使用)
55W(アイドル)

・使用後(Lucid Virtu i-mode)
70W(アイドル)

結果消費電力が下がるどころかHD G 3000を有効にした分だけ上がってしまいました。結局i-modeでHD G 3000を使用していてもRADEON HD 5750にアイドル時と同等の電力が供給されており、これは現段階ではカットすることは出来ないようです。

ちなみにCinebenchでスコア計測してみましたがi-mode使用時ちゃんとRADEON HD 5750側に切り替わり処理できました。スコア自体も通常の単体使用時と比べてもほとんど違いはありませんでした。

結局内蔵、単体両使用で消費電力を下げるという目論見は見事に外れてしまいました。機能としては非常に面白いものだと思いますので今後に期待したいと思います。

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